「うる星やつら」、「らんま1/2」、「犬夜叉」、「境界のリンネ」などの名作を生んだ高橋留美子先生の新たなる物語『MAO マオ』が発売されました。
今回は「マオ」の作品紹介をあまりネタばれしないで紹介していきます。
シリアルに語られる怪奇ロマン!
今回の作品「マオ」はヒロインである『黄葉菜花(きばなのか)』と主人公『魔緒(まお)』が大正時代を舞台にとある『謎』を解き明かすべく行動する物語です。
現代から大正時代へタイムスリップしてしまった菜花が出会った少年・魔緒。そこは妖怪が跋扈する世界でもあったのです。
その世界の中で魔緒が見せた力とは?
そして菜花がなぜ大正時代に飛ばされたのか?
第1巻は物語の世界設定とキャラクター紹介を巧みな技術で魅せる構成となっています。
第1話「菜花」から予想外の展開!
普通の日常から異常な日常への物語の変化はお約束なのですが、ヒロインである「菜花」のとある変化が予想外の展開を産み出します。
そこが高橋留美子先生の凄さと改めて感じました。
第1話の掴みは高橋留美子作品のシリアス系が好きな方は「こうきたかー!」と思える展開となっています。
新たなるキャラクター「魔緒」
今までの高橋留美子先生の長編作品では主人公は何かしら、コミカルな要素がありましたが、今回の主人公「魔緒」は全くありません。今後の展開でコミカルなところが出てくるかもしれませんが。
逆に魔緒のシリアスが新たな魅力となっています。
この作品は面白いのか?
はい。
面白いです。過去の作品を例にするなら、『人魚の森』シリーズの持つ怪奇路線と『犬夜叉』の持つ妖怪物の世界観を足してにで割った感じとなっています。
上記の作品がわからない方にはシリアスな妖怪世界に柱となる『謎』がある作品と言えばいいでしょうか。
シリアスに。シンプルに。丁寧に。
このように作られている作品です。
まず『犬夜叉』が好きだった方には大変オススメ出来る作品です。
高橋留美子の力量がわかる作品。
今回の作品「マオ」は高橋留美子先生のシリアス作品の集大成的になりそうと言える位、読ませる作品となっています。
今回は珍しく柱となる『謎』の提起と、主人公達にも『謎』が最初から提起されていて、世界観に引き込まれていってしまいます。
シリアスさが強く、コミカルさがないのが少年誌上どうなのか?と思われますが、和の怪奇テイストの強さがシリアスさと上手く混ざりあって問題なしです。
そこも大御所作家の力量でしょう。
で、買いなの?
買いです。
第1巻ですが、高橋留美子ファンはもちろん妖怪物としてもオススメです。
『菜花』と『魔緒』の新しく始まる冒険を見守りましょう!!
それではまた、ぶちでした。